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久語 輝彦; 中川 正幸; 土橋 敬一郎
JAERI-M 92-117, 70 Pages, 1992/08
MOX燃料、可燃性毒物等の導入によるPWR炉心及び燃料の高度化・多様化により、炉心及び集合体内非均質性が増大する。燃料棒毎の出力分布を評価するために、現行にPWR炉心の非均質詳細メッシュ2次元XY拡散炉心計算と1次元軸方向拡散炉心計算を組み合わせる方法に代わり、集合体計算と3次元粗メッシュ炉心計算を組み合わせ、燃料棒毎の出力分布の再合成を行うことが要求されている。NEANSCの「Power Distribution Within Assemblies」と題するベンチマーク問題の主要な目的は、粗メッシュ炉心計算に基づき詳細メッシュ出力分布の再合成手法の精度を検証することにある。本報告では熱中性子炉系の核計算コードSRAC及び多群モンテカルロコードGMVPによる計算解により、集合体計算手法、粗メッシュ計算手法及びスプライン関数を利用した粗メッシュ炉心計算に基づく再合成手法の計算精度について検討した。
内藤 俶孝
JAERI-M 8238, 29 Pages, 1979/05
ノード法や粗メッシュ法において最も困難な問題の1つは部分領域からの中性子漏洩量を推定することである。なぜなら、部分領域の境界における中性子流を高精度で求めるには上記計算手法における空間メッシュの巾は広すぎる。この困難さを取除くために漏洩量繰返し法が提案され、いくつかの計算コードが開発された。この報告書では、これ等の計算コードの内容を簡単に示す。
藤村 統一郎; 筒井 恒夫; 堀上 邦彦; 大西 忠博*; 中原 康明
JAERI 1253, 29 Pages, 1978/02
有限要素法により、二次元(r、z)円柱体系における多群中性子輸送問題を解くプログラムが開発された。数値解法としては、高次のラグランジュ多項式に基づく有限要素法が空間変数に適用されており、物質境界で中性子束が不連続になることが許されている。実際規模の問題を含むいくつか例が与えられた、その結果がFEMRZの有効性を例訂するためにSm法と比較され、検討している。双二次近似の場合は、特別な考慮をしない、粗いメッシュのときどきでも十分精度が良く、数値的にも安定である。
藤村 統一郎; 筒井 恒夫; 堀上 邦彦; 中原 康明; 大西 忠博*
Journal of Nuclear Science and Technology, 14(8), p.541 - 550, 1977/08
被引用回数:3先に、二次元(r,z)円柱体系における多群中性子輸送問題を有限要素法で解くアルゴリズムが開発され、簡単なモデルによる計算もなされた(日本原子力学会、昭和49年秋の分科会、同昭和50年年会での口頭発表)。 有限要素法は(r、z)面内の正規長方形小領域上の空間変数に応用されている。 本稿では、そのアルゴリズムのうち、双一次または双二次多項式を基底として用いた不連続法およびその計算結果について述べる。 原子炉の現実的な体系を中心としたいくつかの数値例が示されるが、双二次近似による解は精度も良く、粗いメッシュのときでも数値的に安定である。 また、汎用的なダイヤモンド差分法によるコードとの比較もなされ、また数値計算の結果を通じて不連続法の利点が示されている。
朝岡 卓見; 中原 康明; 堀上 邦彦; 西田 雄彦; 鈴木 忠和; 田次 邑吉; 宮坂 駿一; 弘田 実彌
Nuclear Science and Engineering, 59(4), p.326 - 336, 1976/04
被引用回数:3モンテカルロ法で原子炉体系の固有値を求める際の反復計算過程の収束加速のため、粗メッシュ再釣合法が導入された。1バッチの中性子ヒストリーについての計算終了毎に、原子炉の各粗メッシュ領域で中性子の釣合が保たれるように中性子束に掛けられる因子が計算される。この再釣合因子を、次のバッチ計算の最初に、各粗メッシュ領域の核分裂中性子源の重み(強度)に掛ける。この粗メッシュ再釣合法を使った計算例は、この方法が各粗メッシュについての中性子源とか損失を、通常のモンテカルロ計算より正しく求める、新しいサンプリング法であることを示している。
西田 雄彦; 堀上 邦彦; 鈴木 忠和; 中原 康明; 田次 邑吉; 朝岡 卓見
JAERI-M 6251, 36 Pages, 1975/09
原子炉系の固有値計算を行う場合の加速法の一つとして、汎用モンテカルロ輸送コード「MORSE」に粗メッシュ再鈎合い法を適用した。ここでは、モンテカルロ・ゲームから得られる情報の内、必要な量だけを集積・処理するルーチン「COARSE」と、これに引続いて再鈎合い係数を計算するルーチン「REBAL」を作成し、、「MORSE」を拡張した。これらのルーチンの詳細と共に、モンテカルロ法における粗メッシュ再鈎合い加速法のアルゴリズムについて報告する。
江連 秀夫
JAERI-M 6232, 103 Pages, 1975/09
ここ数年、軽水炉の三次元核熱水力の解析および計算コードの作成をおこなった。度分法、coarse mesh法、関数近似法等の計算手法を比較検討し、三次元核熱水力計算コードFLORAを作った。その主な特徴は次の通りである。(1)計算時間は他の同じようなコードの1/3~1/2である。(2)中性子スペクトルのミスマッチングがあっても計算誤差が少ない。(3)GdO入り燃料、燃料体の軸方向で濃縮度がことなる燃料があっても、三次元出力分布の計算ができる。(4)coarse mesh法および関数近似法によって、中性子の輸送が計算できる。本報は、FLORAの作成までの経過、理論的背景、計算例を示し、マニヤルとして使用できるようにまとめた。
中原 康明; 藤村 統一郎
JAERI-M 5590, 48 Pages, 1974/03
一般に比較的広く用いられている中性子輸送Sコード及び中性子拡散コードで用いられている有限差分方程式の反復解法の収束加速法についての統一的なサーベイを行った。また既存のコードで未だ用いられていない新しい加速法に関する最近の研究についてもサーベイした。さらに公表されている数値実験例をもとにして各種加速法についての評価を行った。これらの検討結果から粗メッシュ再釣合い法、CCP法、線優緩和法、チェビシェフ加速法及び改良型ウィーラント法が有望な加速法であるとの結論が得られた。これらの加速法の長所を生かしつつうまく組み合せることにより、既存のコードの収束性を大幅に改良することが可能である。